実は危険!?車を購入する際の名義貸しのリスクについて
車の購入における名義貸しには多くのリスクが伴います。名義貸しとは、第三者が車のローンを組む際に、申込者の名義でローン契約をし、実際には他の人が車を利用するケースを指します。車の名義貸しは、一見すると簡単に他者を助ける手段のように見えるかもしれませんが、法律上・経済的・人間関係といったさまざまなリスクが絡む行為です。本記事では、車購入時の名義貸しがもたらすリスクとその背景を詳しく解説します。
1. 法的リスク
まず、車購入における名義貸しは、詐欺や不正行為とみなされる可能性があります。名義貸しによって、実際の使用者が借入者ではない状況が発生し、これは金融機関やディーラーに対して虚偽の情報を提供したと見なされる場合があるためです。日本の法律では、このような行為は詐欺罪や信用失墜行為として扱われることがあり、犯罪に該当する可能性もあります。また、金融機関とのローン契約には「名義貸しを行わないこと」という条項が含まれていることが多く、名義貸しが発覚した場合には契約の即時解約や返済の一括請求が行われることがあります。こうした法的なリスクを伴うため、名義貸しを安易に引き受けることは避けるべきです。
2. 経済的リスク
名義貸しを行うと、名義を貸した人が借入金の返済義務を負うことになります。実際に車を使用する人が返済を滞らせた場合、名義人が金融機関から督促を受けるのはもちろんのこと、最悪の場合は名義人自身が多額の負債を抱えることになります。また、返済が滞納されると信用情報に延滞記録が残り、いわゆる「ブラックリスト」に登録される可能性もあります。このような状況に陥ると、将来的に名義人が自分自身の車や住宅のローンを組む際に審査が通らなくなる可能性が高まります。さらに、金融機関が名義貸しの事実を認識した場合、ローンの金利が引き上げられるケースもあります。このため、車のローンの名義貸しには大きな経済的リスクが伴うといえます。
3. 車の所有権や事故に関するリスク
車の名義貸しを行った場合、車の所有権は名義人にあるため、事故や違反が発生した際には名義人が責任を負う可能性があります。たとえば、名義を貸した車で交通違反や事故が発生した場合、警察や保険会社からの連絡は名義人に届きます。また、名義人が車の所有者として登録されている場合、車両保険や自賠責保険の契約上の問題が生じる可能性があります。特に事故の際には、高額な損害賠償請求や医療費負担が発生するリスクがあり、名義を貸しただけでこうした負担を負う可能性があります。また、名義人が死亡した場合、車の相続問題が発生することがあり、家族にとってもトラブルを招く可能性があるため、注意が必要です。
4. 信用情報に及ぼす悪影響
車購入における名義貸しもまた、名義人の信用情報に深刻な影響を与える可能性があります。信用情報には、ローンの利用状況や返済状況が記録されるため、万が一返済が遅れた場合、名義人の信用情報にネガティブな記録が残ります。信用情報が傷つくと、名義人自身が将来において新たなローンを組むことが難しくなるだけでなく、クレジットカードの発行や賃貸契約の審査にも影響を与える可能性があります。名義貸しによって他者のために信用情報が傷つくリスクは、長期的な金融生活に悪影響を与えるため、慎重に考えるべきです。
5. 人間関係への悪影響
名義貸しは、友人や家族との人間関係にも大きな影響を及ぼす可能性があります。名義貸しをする際には、相手が信用できると考えて引き受けるケースが多いですが、返済が滞るなどのトラブルが発生すると、友人関係や家族関係が悪化する可能性が高まります。また、名義を借りた側が返済を怠ることで、名義人に責任が降りかかるといった不満やトラブルが生じ、最悪の場合、友人や家族との関係が破綻するケースもあります。こうした人間関係の悪化は、経済的負担以上に大きな精神的負担を伴うことが多いため、注意が必要です。
6. 名義貸し以外の解決策を検討する
車の名義貸しを頼まれた場合には、まずは名義貸しを避ける方法を模索することが賢明です。たとえば、車のローンを組む際には保証人を立てる方法や、自己資金を増やす方法、または安価な中古車を購入するなど、名義貸し以外の手段を検討することが重要です。また、もし家族や友人が資金不足で車の購入を希望している場合、名義貸しではなく貸付契約として明確な取り決めを行うことで、トラブルを未然に防ぐことができます。こうした選択肢を考えることで、法的リスクや経済的リスクを避けつつ、相手を支援することが可能になります。
まとめ
車購入時の名義貸しは、一見すると短期的な解決策のように思えるかもしれませんが、法的・経済的なリスク、信用情報の悪化、人間関係の破綻といった多くのリスクを伴います。特に、万が一の事故や違反が発生した場合、名義人に多大な負担がかかる可能性があります。名義貸しをすることで、相手を助ける意図が裏目に出ることが多いため、他の代替手段を慎重に検討し、安易な名義貸しは避けるべきです。もし依頼された場合には、リスクを十分に理解した上で、法的なリスク回避のためにも断る判断も重要な選択肢となるでしょう。
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